科目名 *情報技術者倫理
担当教員   川畑 公久     
対象学年   3年   クラス   [258]  
講義室   N303教室   開講学期   前期  
曜日・時限   水4   単位区分   必,選択  
授業形態     単位数   2  
準備事項    
備考    

講義概要/Class Outline

高度情報化社会が急速に進展している。すなわち情報技術者の倫理教育の重要性が、従来になく増大してきている。そこで本講義では、歴史的にはアメリカで先行した情報技術者倫理の内容に基礎をおきながら、わが国の社会経済的・文化的諸要因を考慮して、技術者倫理の基本的考え方を平易に講義していく。さらに、学際的講義科目の性格から、品質管理・PL法・環境問題・知的財産権、及び国際関係論などにまで、講義の範囲を拡げる予定である。
(達成目標)
1.情報技術者倫理の基本的考え方を理解している。2.品質管理の内容を理解している。3.環境問題と倫理の関連を理解している。4.知的財産権を理解している。5.技術者の地域性と国際化を理解している。 
 

講義計画 /Class Structure

内容
1 技術者モラルと情報倫理
モラルと情報倫理と法の関係 モラル上の不一致 日本の技術者倫理 技術者の情報倫理教育
2 企業組織と人間関係
チャレンジャー号事件 企業組織と集団思考 組織責任  情報倫理の限界 公衆と私的人間関係 業務上の人間関係と利害関係  
3 技術者の条件
JCO臨界事故 技術者情報倫理の観点 科学技術  雇用契約
4 技術者の資格と技術者教育
日本の技術士資格  技術士資格と業務資格  技術者教育の品質保証  技術者協会の役割
5 情報倫理実行の技法
対話と争点  モラル問題  決疑論の方法  日本の公務員倫理法  
6 注意義務と品質管理
雪印乳業食中毒事件  職務と注意義務  品質管理と注意・過失・欠陥  情報技術者のためのPL法
7 法的責任とモラル責任
著作権法とモラル  カネミ油症事件  原因物質  法的責任  法とモラルの境界域の責任  
8 正直性・真実性・信頼性
パチンコカード共同事業の破綻  三菱自動車リコール隠し事件  企業の体質・風土  正直の習慣
9 アカウンタビリティ
遺伝子組み換え農作物  説明責任と信頼関係  立証責任  ディスクロージャー
10 警笛鳴らしと内部告発
富里病院医師解雇事件  警笛鳴らしと内部告発の違い  正当化と保護策
11 環境と情報技術者
環境倫理の枠組み  持続可能なシステム開発  情報技術における環境倫理  グローバルな標準化
12 技術者と知的財産権
工業所有権  著作権  インターネットと法律
13 技術者の国際関係
国際間の地域統合 APECの枠組み EMFの枠組み  ネットワーク・アーキテクチャの国際憲章(OSI)
14 質疑応答
質疑と応答
 

学習・教育目標/Class Target 情報技術者倫理の基本的考え方を学習させ、理解させる。また、品質管理の内容や環境問題と倫理の関連についても学習させる。さらに、知的財産権の問題や技術者の地域性と国際性の必要性についても理解を深めさせる。
 
 
評価基準/GradingCriteria 評価基準:秀:上の項目について総合的に90%以上を満たす。 優:上の項目について総合的に80%以上を満たす。 良:上の項目について総合的に70%以上を満たす。 可:上の項目について総合的に60%以上を満たす。  
評価方法/GradingMethod 筆記試験またはレポートで評価する。  
受講上の注意/Class Rules 三色ペン(赤・青・黒)と電卓を持参すること。  
受講制限/Prerequisit 講義内容・形式・教室の都合等により、受講資格・受講人員の制限をすることがある   受講制限の方法 GPA・既修得単位数・先修科目・配当年次・小テスト等のいろいろの方法による。  
関連する科目/Related Class  
教科書/Text
著者名   杉本泰治・高城重厚  
著書名 第三版 大学講義 技術者の倫理 入門  
出版社名 丸善 平成17年  
ISBNコード  
指定図書/Assigned Books
著者名  
著書名  
出版社名  
ISBNコード  
参考文献/Bibliography
著者名 神田将    
著書名 インターネットの法律とトラブル解決法  
>出版社名 自由国民社  
ISBNコード